本の感想を書くところ

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自己満足のコミュニケーションを卒業しよう。~七つの習慣⑥第五の習慣:まず理解に徹し、そして理解される

1. 理解が無いコミュニケーションは不幸を招く

「上司や会社が話を聴いてくれない。理解してくれない。」このような理由で会社に不信感を抱き、最終的に退職する事例を何件も見ました。お互いに遺恨が残る不幸な結末だと思います。 このとき上司側は、ほぼ例外無く「あいつは何も分かっていない、話にならない」や「向こうが何も話してくれないから分からない」と言います。
私自身にも身に覚えがあります。最初は聴く体制で会話に臨んでいても、つい途中で(相手の準備ができていないにも関わらず)自分の事例を話してしまうことがあります。そのようなときは大概、話がまとまらなかったり、相手が納得していないような終わり方をしています。何も解決しないどころか、自体が悪化したことさえあります。 特に話を聴く側の人間に「相手を理解し受け止めよう」という覚悟が無いと、良い結末は訪れないと感じます。

2. 理解は何をもたらすのか

「まず理解に徹する」のは何のためでしょうか?
相手を理解をすることが、win-winの関係を築き(第四の習慣)、シナジーを起こすため(第六の習慣)のスタートラインに立つことだと私は思っています。
仕事をする上で自分が部下の場合は、上司の立場・目線で仕事をする。上司の考えを理解することに努める。これを続けると、徐々にさらに上の視点から物事を見ることができるようになります。自分の仕事の質もスピードも劇的に向上します。
また、上司の立場からすると「かわいい部下」となることが多いはずです。上司も人間ですので、面白い仕事や良い仕事は「かわいい部下」に優先して回したくなります。「かわいい部下=仕事ができ、自分のことを理解してくれている信頼できる部下」だからです。 もちろん逆も然りです。上司は部下の立場・目線で指導や指示を出さなければ健全ではありません。

3. "自分から"行動を起こす

自分のことを理解してもらえるかどうかは相手次第です。自分でコントロールできることではありません。自分でコントロールできないことに対して過度な労力を掛けるべきではありません。相手が理解しやすいように最大限の努力をし、あとは相手に委ねるべきです。
逆に、自分が相手のことを理解するかどうかは自分で決められることです。 どうしても理解できない、自分の原則に反していると思えば、妥協点を探して話を早々に切り上げてしまえばよい(低レベルのwin-winまたはNoDeal)のです。
また、自分が話す側に立った場合であれば、ぜひ相手の立場になって話をしましょう。聴く側のことを想って話すことがさらなるコミュニケーションの円滑化に繋がります。自分から起こした行動の結果が「理解される」に繋がります。

4. まとめ

私が参加している地域コミュニティで、怒鳴り散らし相手を屈服させるような手法を取る方がいます。当然、良い結果が生まれたことは一度もありません。
「何も話さない。ただ受け入れるだけ。」や「相手の話を聴かない。自分の意見を押し通す。」といった場面に遭遇することは往々にしてあります。そういったやり方をする方自身は満足・納得しているかもしれませんが、結局は自己満足の域を出ません。お互いが相手を尊重し、敬意をもって接することができて初めてwin-winな関係が築け、自分ひとりではできないことができます。
せっかくのコミュニケーションが自己満足で終わらないようにしたいものです。